【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-

 人気舞台シリーズ『帝一の國』がファイナルを迎える。息もつかせぬ怒濤の展開、學蘭歌劇と銘打っているので、もちろん、歌あり、ダンスあり、の賑やかさ。木村 了(赤場帝一)の大熱演、腹心の友の榊原光明役の三津谷 亮の
サポートぶり、大鷹 弾役の入江甚儀、ひたすら爽やか、その他の面々も期待を裏切らないキャラクター構築ですっかり人気シリーズとなったので、ファンにとっては”これで最後”というのは寂しい限りだ。それは原作者も同じ想いのようで「【第一章】【第二章】と続き、今回【最終章】ですべての物語が完結するわけですけれども、 いつもにも増して、物語の完成度が高く、再現度も高く、 原作者冥利に尽きるとはまさにこのことです。今回これで終わりかと思うと寂しい気持ちもあるのですが、これだけのものを創り上げた、演出の小林顕作さんはじめ、スタッフ・キャストの皆さんの熱量には、ただただ感服するばかりであります。【第一章】【第二章】を観ていない方にも、自信を持って薦められる内容になっております。 みなさん是非、劇場に足を運んで、この最後のラストダンスを見届けていただければと思います」とコメントを寄せている。
 実は現在、連載中で単行本は13巻まで刊行しているが、舞台はなんと、その先まで、つまりこの物語の最大の命題”帝一は生徒会長になれるのか”、その結果までが舞台で描かれている。連載中にもかかわらず、である。通常は原作読んで舞台を観るのだが、その逆もまた面白い趣向である。
 幕開きからダンス、歌、そして物語を知らない観客のための”人形劇でいままでのお話のご説明”がある。いつものことながら濃厚なテイスト、帝一と光明のコミカルかつ愛に満ちたやり取りやヘビのようにしつこい東郷菊馬、腰巾着の根津二四三等、相変わらずなキャラクター、2幕の中盤ぐらいから”原作ではこれから”のストーリーになる。ダンスも歌も前作より多い印象でエンターテイメント性も高く、観客は大笑い、そして手拍子という具合にノリノリだ。美美子との恋模様、裕次郎の企み、森園億人の思惑等、騙したり、陥れたり、原作もそうだが、なんでもありで進学校とは思えないやり取りが展開されるが、それが、何故か不自然に感じないのが、この作品の魅力。原作コミックの作画感も感じられ、そこからさらに、はっちゃけた演出、出演者も楽しそうに弾けているからこその面白さ。今回は森園億人演じる大河元気が映像出演となっているが、生身の俳優陣よりも圧倒的な存在感と派手さで、さすがの生徒会長ぶりを発揮する。どんなことをしてでも生徒会長になるという目標を掲げ、そのために頭をフル回転させる帝一の涙ぐましいまでの努力、木村 了が大汗かいて演じきる。また、”どっかで観たぞ”的なパロディシーンもあり、ここは観客は大笑い。特に菊馬の”変身”ぶりは注目したいポイント。お風呂シーンも用意されており、ここも必見。毘沙門天ももちろん登場、これでもか〜というくらいにお笑いシーンが続々、しかし、ちょっと考えさせられるところもあって、ただひたすらに可笑しいだけではないのが、この『帝一の國』の真骨頂。乙女な夢島 玲(佐藤永典)とイケメン不良の久我信士(佐藤流司)の関係修復シーン等、ここぞという場面ではダンス&歌でがっちりと”クローズアップ”。そして、皆、少し大人になり、何かが変わる。結末を原作よりいち早く知りたければ、千秋楽のライブビューイングで見届けよう。脚本は映画『桐島、部活やめるってよ』で第36回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した喜安浩平。

<出演>
木村 了<赤場帝一> 入江甚儀<大鷹 弾>
三津谷 亮<榊原光明> 吉川純広<東郷菊馬> 谷戸亮太<根津二四三>細貝 圭<成田瑠流可> 冨森ジャスティン<光家吾朗> 市川知宏<野々宮裕次郎> 佐藤永典<夢島 玲> 佐藤流司<久我信士> 原嶋元久<羽入慎之助> 瀬戸祐介<高天原蒜山> 大河元気<森園億人>

<映像出演>
井上小百合(乃木坂 46)<白鳥美美子> ※W キャスト
樋口日奈(乃木坂 46)<白鳥美美子> ※W キャスト ・
今奈良孝行<オールラウンダーズ> 竹内 寿<オールラウンダーズ> 中谷 竜<オールラウンダーズ> ぎたろー<オールラウンダーズ>
平沼紀久<オールラウンダーズ> 大堀こういち<赤場譲介>

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[公演データ]
【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-
2016 年3月17日~27 日
AiiA 2.5 Theater Tokyo
千秋楽ライブビューイング決定
2016年3月27日18:00開演

公演DVD発売決定
2016年9月27日(一般予約販売:2016年3月28日より開始)
2枚組(本編・特典映像)
6,000円(税込)
※3月27日公演回を収録を予定。特典映像あり。

http://www.nelke.co.jp/stage/teiichinokuni_final/

取材・文/高浩美

(C)古屋兎丸/集英社

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