【インタビュー】ミュージカル「スコア!」「DAICHI」プロデューサー、脚本、作曲、まきりかさんインタビュー

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「実在の生きている人をモデルにするには、その人に絶対的に信頼してもらって任せてもらわないと出来ないんです」

--前回公演「ソーォス!」の反響はいかがでしたか?

まき:凄くよかったです!8日間12公演、初日あけてから役者さんたちも凄いノってきて、どんどんどんどん進化していって、それに合わせてお客さんの反応が、日に日に上がってきて千秋楽は最高潮で終わりました。題材がビジネスで実業家の物語ですが、中身はヒューマンストーリーです。実は男性のお客さんが多い日が結構あって……ミュージカルに男の方があんなにいらっしゃって、しかも劇場から泣いて出てきて「感動しました!」って言って、熱い握手を求められました(笑)、そういうことはミュージカル界ではなかなかないことですね。もちろん、キャストのファンの方々も「こんなの観たことがなかった」って楽しんで下さって、いろんな層の方に凄くシンプルに楽しんで頂けた作品になったかなと。終わってからキャストさんやスタッフさんから「再演したい」って声が上がってくるのが理想で、いいもの出来たなって思える瞬間ですね。今回も終わった瞬間にキャストさん、スタッフさんから「またやりたい」「大きくしたい」「長く続けたい」っていう言葉がどんどん上がってきて……そういう時は作家としてプロデューサーとして一番幸せを感じます!いいものになったな、と。何らかの形で次に繋がる作品になったなって思いますね。

--夏は「スコア!」で、秋は「DAICHI」もありますね。全て100%、オリジナルですが、ネタはどこから?

まき:私は実在の人や会社をモデルにした作品が多いんです。一番最初は新幹線のお掃除のおばさん達を描いた「新幹線おそうじの天使たち」、これをやってから次に北海道のつぶれかけたバス会社を40年ぶりに再生した2代目社長の話で、タイトルは「KACHI BUS」としました。これの取材をしている時に「DAICHI」のモデルの方と知り合ったんです。「KACHI BUS」の次はこの人をミュージカルにしたら、と周りに勧められて(笑)。

--これは流れなんですね。

まき:そうなんですよ~(笑)次々と人が繋がっていって……20代の時に経営コンサルティング会社にいたこともあって経営者の友達が多く、その人脈で、面白い人がいたら紹介してくれるんですよ、これだけ何作もやっていると「あいつ、面白いよ」とか、「ウチの会社、どうですか」とか(笑)、ネタの持ち込みが~(笑)何十件もあるんです。たぶん、今後もネタには事欠かない(笑)。ヨシダソースの吉田潤喜さんも、経営者向けの講演会にたまたま私が参加したことで知り合いました、一本の流れみたいな感じで来てるんですね。

--人が人を呼ぶ、みたいなところがありますね。

まき:そうです。

--自分で探しに行くんじゃなくって黙って立ってるだけで……(笑)

まき:そうそう、そういう感じ(笑)。

--やってくると(笑)

まき:そういう感じはありますね。実在の生きている人をモデルにするには、その人に絶対的に信頼してもらって任せてもらわないと出来ないんです。事実とは違うエピソードも描かなければならない場合がたくさんあるので。例えば「KACHI BUS」は、先代のお父様はすでに他界され、お母様はお元気なんですが、舞台では小野寺昭さんお父さん役、お母様はなんとお墓の中という設定で。申し訳ないなぁと思っていたのですが、そのお母様が、小野寺昭さんのお父さんをご覧になって「お父さんに会えた」って言って下さったと知り……涙でした。「ソーォス!」もモデルの吉田潤喜さんは一切、内容に口を挟まれませんでした。「本番楽しみにして下さいね」と、中身の相談は一切しなかったんです。何十年かの物語を2時間のドラマにするので、入れ違えたり、味付けしたり、その人が言った言葉を違う人が言ったり、それが人生のきっかけになったり……本人からすると「ちょっと違うんだけど」っていうのは絶対にあったと思うんです。

--それは舞台ですからね。

まき:そうですね。

--ちょっと時系列変えたりっていうのはありますね。

まき:そうですね。亡くなった歴史上の人物だと間違いなく文句は言われないけれど(笑)。

--確かに(笑)

まき:実在している方のお話なら、その人に喜んでもらえるようなものでなければいけない、とは思います。でも、その人のためにやっている訳ではないので、ここのところはしっかり、最初に話して、任せて、私を信頼してもらいます。それは凄く大事にしていますね。

--確かにその人のために創っている訳じゃないのですが、その人に喜んで頂かないといけないし、興味を持ってお芝居を観にきてくれる人にも喜んでもらわないといけない……。

まき:そうなんです!面白い作品にするためには実際と違う描き方や設定をすることもあります。でも、どう料理したとしてもその人やその物語の本質的な部分が伝わってさえいれば、信頼関係をベースに面白いものは描けると思っています。

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