松田凌

【イケメンコレクション】第10回 俳優・松田凌さんインタビュー

2019年、役者としてのスタート地点に立てた

松田凌

『トゥーランドット~廃墟に眠る少年の夢~』は、松田さん自身「自分を見つけた」作品と振り返っていました。

僕、この作品でようやく役者としてのスタート地点に立てたんです。もちろんこれまでさせていただいた経験や見た景色があってこそなのですが「舞台上で生きる」感覚がやっとわかった、というか。

「舞台上で生きる」感覚がやっとわかった……。

それまでは「お芝居がうまくなりたい」ともがいていて、だんだん「たった2時間かもしれないけど、その役で生きたい」と思えるようになったのですが、その先にあった「この役として舞台上に立っている様で人生が変わってもいい」という感覚を掴めたんです。

松田凌

なるほど、役者としての転機だったんですね。

はい。感覚が掴めた途端、これまでの経験値が0になりました。“技術”を身に付けるのはもっと先の話なのかもしれないと思うほど。

高校2年生のとき舞台『URASUJI3』を観劇してこの世界に入って8年目の2019年、やっとスタート地点に立てたんです。なので今年の上半期はとくに「役でどう生きるか」を考え続けました。

これまでお話を聞いて、作り上げられた価値観というか、松田さんの細胞になっているものが気になりました。何が松田さんの背中を押したのか。

「物語の主人公になりたい」気持ちです。叔母の影響で映画や音楽などさまざまな文化に触れてきましたが、細胞になっているのは漫画で。特定の作品というよりは、例えば『ドラゴンボール』や『ZETMAN』など、夢のような世界に憧れを持っていました。

松田凌

いま振り返ると恥ずかしい話なのですが、小学校の卒業文集で「すごいやつになりたい」と書いたことがあって。「可愛い洋服を着たい」「美味しいご飯が食べたい」など、さまざまな“欲”があるなかで、僕はきっと「物語の主人公になりたい」という欲が凄まじかった。そして、その根本にある“漠然とした何か”の正体をずっと探していたんです。

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