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露出狂

新進気鋭の演出家・劇団「柿喰う客」の代表、中屋敷法仁の原点『露出狂』

◆ 劇作家ノート 『露出狂』によせて(中屋敷法仁)

「俳優の魅力が“露出”する舞台を創りたい!」
『露出狂』はそのような強い想いから生み出しました。

舞台となるのは高校の“サッカー部”。
部活という閉鎖された空間、濃密かつ複雑な人間関係の中で、俳優たちから様々な感情がこぼれ出るように仕向けました。出演者14名は、互いに悩み、傷つけ、慰め合い、戸惑い、苛立ちながら、少しずつ成長していきます。俳優のあらゆる演技を味わいながら、ともに「青春」を過ごすことができる作品を目指しました。
主題は、単なる青春讃歌ではありません。「青春」への、愚かしくも儚い憧れと絶望。出会いと別れを繰り返す中で輝く、一瞬のきらめき。そして「青春とは何か」という問いに愚直に挑んでいます。
2010年に私が代表をつとめる劇団「柿喰う客」のオリジナル作品としてオール女性キャストで上演。その後、男性キャストにアレンジし、2012年にパルコ・プロデュースとして再演されました。いずれも、若く、才能と野心に満ちあふれた俳優たちが、存分にその魅力を“露出”させていたと思います。
この『露出狂』という作品が、これからも、演劇文化を担う若き俳優たちをたっぷりと味わう事の出来る、貴重なレパートリーとなることを願っています。

■中屋敷法仁(なかやしき のりひと) プロフィール

劇作家・演出家。1984年生まれ、青森県出身。
高校在学中に発表した『贋作マクベス』にて、第49回全国高等学校演劇大会・最優秀創作脚本賞を受賞。青山学院大学在学中に「柿喰う客」を旗揚げ、06年に劇団化。旗揚げ以降、全ての作品の作・演出を手掛ける。劇団公演では本公演の他に“こどもと観る演劇プロジェクト”や女優のみによるシェイクスピアの上演企画“女体シェイクスピア”なども手掛ける一方、近年では、外部プロデュース作品も多数演出。劇団公演以外の主な作品に『フランダースの負け犬』、『赤鬼』、『チョンガンネ?おいしい人生お届けします』、『飛龍伝』、『露出狂』など。

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